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こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。
【アップコン起業秘話】第277号(2023/4/18発行)
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2月3日
「そうか、今日は節分の日だ。
だからさっきから多くの人が住吉神社へ向かっているわけだ。」
住吉神社西門から入り口の鳥居をくぐり、
表参道を歩くと左手に手水舎があります。
柄杓で水を汲んで心身を清めます。
立派な神門を潜るとそこは広い境内です。
正面に住吉神社ご本殿があるのですが、
本殿に向かう途中の左手に焚火があります。
その焚火は8角形に縄で囲まれていて
参拝に来た人たちがみんな真剣に豆を投げています。
私も近くに行って縄の横にある立て看板を読んでみました。
「八方塞がり」
今年は六白金星の人は八方塞がりで・・・。
みんな自由に豆を焚火に向かって投げ入れていますが、
何やら六白金星の人だけは豆を投げる方向が決められているようで
私は九星気学で六白金星です。
「やっぱ、八方塞がりじゃん。」
最近の体調不良や仕事、
八方塞がりのせいなのかと思いました。
「豆投げなきゃ。」
ということで、
先ずは本殿でお参りします。
次に社務所へ行って豆まき用の豆を買います。
それも10袋。大量に買いました。
もう一度焚火の所へ戻ります。
冬なので辺りは真っ暗。
焚火の所だけが明るく、
私は一人でぶつぶつ言いながら
豆を一粒二粒ずつ焚火に向かって投げていきます。
「八方塞がりじゃん。」
「なんだなんだ。」
「しょうがない、六白金星なんだから。」
とぶつぶつ言っては豆を投げていきます。
3袋目の豆を投げ終えようとしていた時、
突然後ろから声をかけられました。
「あの、もしかして、六白金星の方ですか?」
ビクッとして振り返ると
白衣に薄い青の袴を履いている神主さんが立っていました。
「はい、そうなんです。
だから、一生懸命豆投げているんです。」
「そうですか。
さっきから少しうかがっていたのですが
六白金星の方でしたら、こちらからではなくて
ちょうど真反対方向から投げるんですよ。」
「えっ?でも看板にこっちからって書いてありましたよ。」
「あれは、反対方向からこの看板方向に向かって
投げてくださいって言う意味なんです。」
「ええっ!
じゃあ、真反対から投げていたってことになるんですか?」
「まあ、そうなんですけど、
今から残りの豆を正しい方向に投げていただければ大丈夫ですから
「そっ、そうですか。ありがとうございます。」
神主さんは立ち去っていきました。
近くにいた子供が隣の親に
「あの人、間違えちゃったんだって。」
と私のことを言っているようでした。
やはり、ボーっとしていたのでしょうか。
立て看板に書かれていた文章をよく読まずに
ただただ、八方塞がりだから早く豆投げなきゃ
という気持ちばかりが先走っていたようでした。
今度は神主さんに教わった方向から改めて豆を投げ込みました。
まだまだ豆は残り7袋あります。
ボーつと投げるんではなく、
ぶつぶつ言いながら投げるんではなく、
一粒ずつ気持ちを込めて投げ込みました。
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ドドーン!
近くの神楽殿から太鼓の大きな音が鳴り響きます。