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こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。
【アップコン起業秘話】第298号(2023/6/30発行)
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ウィキペディアには、
「文学表現にある『嵐の前の静けさ』は、
実際の嵐は、
曇天・遠雷・微風・小雨などの予兆があり
徐々に風雨が強くなっていくのが一般的である。」
-引用―「”嵐”」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。最終更新 2022年12月12日 (月) 13:57
https://ja.wikipedia.org/wiki/
と書かれています。
振り返れば曇天・遠雷・微風・小雨すべて当てはまっていたなあと
思うことはあるのですが、
当時の私にとっては、全く予期せぬ嵐の訪れでした。
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「Nobu、大事な話がある。」
“彼”がゆっくりと低い声で話す時は
決まって彼にとって言いづらい、
自信のない、後ろめたさを感じている時の話し方です。
普段の”彼“は早口で、人の話を一切聞かず、
一方的に物事を決め、結論を急かすような話し方をします。
しかし今日は、今までに聞いたことがないくらい
低音で、言葉の行き違いが無いようにゆっくりと
分かりやすく話そうとしています。
「何ですか?」
私は少し異様な雰囲気を感じてはいたものの
いつものようにテキパキと返答しました。
「Nobu, You are fired.」
ドスの利いた声です。
「えっ、なぜですか?」
私はすかさず言葉を返します。
「DIがNobuと一緒に働くのは嫌だと言っている。
そして、KZもAKも同じだそうだ。」
「・・・。」
「昨日、一昨日とこの3人で話し合ったところ、
Nobuが辞めるのが一番いいということにした。」
「えっ、ちょっと待ってください。
一昨日って金曜日ですよね。
DIは昨日の土曜日に空港へ迎えに行くと言っていましたけど。」
「いや、私が福岡に来たのは一昨日の金曜日だ。
金曜の夜、この3人で食事して、
昨日も1日中みんなと話し合っていた。」
「DI、“彼”は土曜日じゃなくて金曜日に福岡へ来たんですか?
「・・・。」
DIは下を向いたまま何も答えません。
KZもAKも下を向いたままです。
「Nobu、
でも、1月になったらNobuがシドニーに来て
いろいろ話し合うから少し待てと言っていたんだ。」
「私がシドニーでミーティングしていた時、
DIの話はほとんど出てきませんでしたよね。」
「そうだ。Nobu にDIやKZのことを聞いても
DIが言っていることとまるっきり違うことを言っているんで
これ以上深く聞こうとは思わなかったんだ。」
「どういうところが違っていたんですか?」
「Nobuが経費を誤魔化しているのを
全部DIの責任にしているとDIが電話で泣きそうな声で言ってき
「えっ、それは全部DIがミスをしたときの話でしょ。
ミスは訂正されたし、経費はごまかされていませんよ。」
「
「何言っているんですか。
AK、今のは違いますと”彼“に言ってください。」
「・・・。」
AKはずっと下を向いたまま、
私は“彼”に
「あなたは彼らの言うことを全部信じて
私の言うことは信じられないというのですか?」
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「そうだ。」
“彼”は少し間をおいて、意を決したように声を発しました。