※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。
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こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。
【アップコン起業秘話】第303号(2023/7/18発行)
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“彼”の目指す方向は明らかです。
「日本で沈下修正のビジネスをしたい」という気持ちは
イコール
「日本でお金を稼ぎたい」
そして
「そのお金はオーストラリアへ持って帰り自分のものにする」
ということです。
“彼”に最初に出会った時から“彼”
見事なほど“お金大好き人間”です。
“彼”
ビジネスマンとしては至極当然のことだと思います。
また、投資家として海外展開を計り、
実行するという素晴らしい行動力と勇気の持ち主だと思います。
しかし、“彼”
そのうちの一つがタックス・ヘイブンであり、
それ以外にも
「これはできないか?」
「あれはできないか?」
と私に山のように質問してきました。
“彼”は日本でのビジネスを通して、
利益を限界までオーストラリアへ持って帰りたかったのです。
一方、私にとって、“彼”のずる賢い利益還元の手法は
リスクとしてしかとらえることはできませんでした。
“彼”は1月のシドニーでのミーティングの際でも
フロンガスについて、何か問題が生じたら、
「NOBU、
その時は会社をクローズして
お前はオーストラリアに戻ってくればいいじゃないか。」
と言った人物です。
いざとなったら、従業員もお客様も捨てて、
何もなかったようにオーストラリアで暮らしていればいいと言った
フロンガスの問題以外でも、何か問題が生じたら“彼”は同じことを言うでしょう。
「NOBU、
その時は会社をクローズして
お前はオーストラリアに戻ってくればいいじゃないか。」
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「そんなことはできませんっ!」
「じゃあ,辞めろ!!!」
私の頭の中でくるくる、くるくる回転していた情報が
ようやく一つの答えを導き出してきました。
「そうだ、最初から目指す方向が違っていたんだ。」
私は思い出していました。
シドニーで初めて見たウレタンを使った沈下修正の現場を。
部屋の外の廊下からきゃっきゃっと喜びながら
床が上がっていくのを興奮して見学していた
シドニー郊外の化学工場の従業員の人達のことを。
「すごいっ!」
とその時思いました。
ウレタンの発泡圧力でコンクリート床が持ち上がっていくのもすご
沈下した床が直っていくのを心から喜んでいる人達を見て
人を喜ばすことは
「すごいっ!」
と思いました。
その時の気持ちは今でも持ち続けています。
だ、か、ら、
成功していた自らの建築設計事務所をクローズしてまでも、
そしてその時、
私の妻を二日二晩泣き通させてしまったけど、
また、日本で銀行口座を作るのに何度も断られ続け、
いやな思いもしたたこともあったけど、
沈下修正のビジネスで人を喜ばせることができるのは
「すごいっ!」
ことなのだとずっと思ってきたのでした。