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2023.11.21ニッポン上げろ!

第337号(2023/11/14発行)どっち?・その7

※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。
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こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。

 

【アップコン起業秘話】第334号(2023/11/3発行)どっち?・その6 の続きです。
【アップコン起業秘話】まとめはこちら


「松藤君が自分の会社を作ったらいいんじゃないの。」

  

  

  

  
R氏の言葉が頭から離れません。

「自分の会社を作る?」

私は前社を辞めてからは再就職のことだけを考えていました。
まして、ウレタンを使った沈下修正の会社を作ることなんて。

「10年後、20年後、30年後ってどうしているのか、
どうなっていたいのか考えてみたら?」

I氏の言葉です。

  

  

  

  
20年後、30年後はわからないけれど、
私は再就職したらメチャクチャ働いてしっかり稼いでやろう、と思っていました。
60歳くらいで退職しても経済的に困らないようにはしておかなくちゃ、
くらいは思っていました。

確かに外資系の会社は怖いところはあります。

成績が悪ければそれまでで、ポイッていう感じで解雇されてしまうでしょう。
そういうところはアメリカやオーストラリアで生活してきた自分は
他の人以上に知っているつもりです。
  
「再就職もリスクはあるな。」

私はひとり呟きました。

「前社が潰れたら日本にはウレタンを使った沈下修正事業はもう成り立たないだろうな。」

数時間前、偶然会った保険の営業マンのTさんの言った言葉を思い出しました

業務を止めなくて床の不陸を修正できるなんてすごいことなのに。

私は会社設立時、霞が関の建設省の書庫で、
担当の課長さんと1週間、類似の工法があるかどうか
ふたりで懸命に探していた時の様子を思い出していました。
  
「でも、結局、材料が環境的に不適合だったらしょうがないか。」

私は1月にシドニーで”彼”と散々材料の環境における安全性について
話し合ったことを思い出しました。
そして、材料はフロンガス発泡なのかどうかという答えは
見出すことができませんでした。

「でも、あの材料を使い続けていくのはリスクが大きいな。」

私がクビになった原因の一つでもある材料の安全性については
最後の最後まで分からないままでした。

「ウレタンの原料が環境に安全だったらなぁ・・・。」

  

  

  

  

  

  
「ん?」

  

  

  

  
「ノンフロンの環境に安全なウレタンってあるんだろうか?」

私は化学は専門ではありません。
というかどちらかというと苦手なほうです。

「自分が知らないだけで、
もしかしたら世の中にはノンフロンのウレタンってあるかもしれないよな。」

私は今までオーストラリアから送られてきたウレタンの材料を
なにも疑わずにただ使っていただけでした。
しかし、1997年の京都議定書で地球温暖化ガスの削減を表明したということは、
世の中にはノンフロンのウレタンはすでに存在しているかもしれません。

「もし、ノンフロンのウレタンがあって、沈下修正に使えるなら・・・。」

  

  

  

  
「う~ん。これは面白いかも?

  
沈下修正に使えるウレタンがあれば、
地球環境に安全で、
そして業務を止めることなく沈下修正することができ、
社会貢献度の高い事業を起こすことができる。
せっかく定着しようとしていた沈下修正事業を
今度は自分の力で切り開いていくことができる。

世の中は、これからはスクラップアンドビルドではなく、
必ず良いものを作って、
長く使い続けていこうとする方向へ変わっていくだろう。

”彼“の会社ではだめだ。

潰れるかもしれないし、
潰れなくても環境に安全な材料を使っているかどうかわからない。
もし、ノンフロンの環境に安全なウレタン樹脂があれば・・・。

  

  

  

 

「そうだ!
先ず調べてみよう。」

ノンフロンのウレタンがあれば沈下修正事業が起こせる。

「そうだ! こっちだ!」

暮れなずむ渋谷駅から
私は急かされたように自宅へと向かっていました。

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