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2024.03.06ニッポン上げろ!

第368号(2024/2/23発行)ウ・レ・タ・ン

※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。
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こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。


【アップコン起業秘話】第334号(2023/11/3発行)どっち?・その6 の続きです。
【アップコン起業秘話】まとめはこちら



2003年4月

  
「10年後、20年後、30年後ってどうしているのか、
 どうなっていたいのか考えてみたら?」

I氏の言葉を受け
  
「ノンフロンのウレタンがあれば沈下修正事業が起こせる。」
「そうだ! 先ず調べてみよう。」
「ノンフロンのウレタン樹脂はどこにあるのか?」

と、私は何も当てのないところからスタートしたのでした。
スタートと言っても本当に何も情報がありません。
“彼”がオーナーである前社では
使っているウレタン樹脂の情報は一切聞かされていませんでした。
それだから

私たちが日本で使っているウレタンにはフロンガスが入っているんですか?」

と“彼”に聞いても何ら回答が得られなかったのでした。
それにもまして、
私自身にウレタンについての知識がほとんどありませんでした。
私はパソコンに
  
「ウ・レ・タ・ン」
「U・R・E・T・H・A・N・E」

と入力し、毎日毎日、
ウレタンについてのありとあらゆる情報を検索していました。
すると、ヨーロッパのとある国の化学メーカーが
ウレタン原料であるポリオール製造の大手であることが分かりました。
私は原料を輸入することは否定的に捉えていました。
それは絶えず為替の影響を受ける(良い時も悪い時も)ということが1番の理由です。
次に、輸入手続きの手間がかかること。
さらに、まとめて仕入れた原料をストックするためのスペースとその賃料の問題。
最後にウレタン原料には製造日からの保証期限があるのですが、
長期間の移送によって、
実質、使用できる期間が短くなってしまうという不便さが挙げられます。
なので、できれば日本国内のメーカーに
ウレタン原料を製造してもらいたいと思っていました。
しかし、ウレタンによる沈下修正は、
1970年代にヨーロッパで発明されたこともあり、
ヨーロッパのメーカーの方が
その知識においては日本メーカーよりも一歩先を行っているのも事実です。
私はヨーロッパのメーカーにサンプルを作って送ってもらえないかと考えました。
どうしたらいいのか?
英語ならまだしも、ヨーロッパの言語ではコミュニケーションが取れません。
それも遠い日本から、企業ではなく一個人でリクエストしても
取り合ってすらもらえないのではないかと思いました。

  

・・・・・


シドニーで生活していた頃、仲の良かった駐在員のひとりに
日本の商社で働いているK沢さんがいました。
K沢さんはシドニーに単身で赴任し、
事務所も私と同じノースシドニーということで
良くランチを一緒に食べに行っていた仲でした。
さらに、私の釣りの師匠でもあり、
週末には早朝から一緒に船釣りに行く仲でもありました。
私よりも2年ほど先に帰国し、
事務所は有楽町駅の近くにあるということも聞いていました。


「そうだ。K沢さんに相談してみよう。」

  
K沢さんは自動車関連が専門でしたが、
総合商社なら資材関連に詳しい人がいるに違いないと思いました。

 

4月下旬の昼前、私はK沢さんに会いに有楽町へ出かけました。

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