※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。
→【メールマガジンの新規登録はこちら】
こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。
【アップコン起業秘話】第401号(2024/6/21発行)
ウレタン樹脂の発泡圧力を利用した
沈下修正事業を行うにあたって、
ウレタン樹脂の調達が困難になるということは
絶望的な状況でした。
注入機をはじめとする機械類やトラック、
事務所スペースをはじめとする会社設立の手続き、
さらにはこれからの人材の手配等、
まだまだやらなくてはならないことが山ほどあるにもかかわらず、
ウレタンの調達どころか、
ウレタンについての情報の入手経路まで閉ざされた感じです。
つい1~2週間前までは大分のKさんと
「アップコンっていい名前だね!」
などと話してモチベーションも上昇中だったのに・・・。
とは言え、時間はどんどん過ぎていきます。
肝心要のウレタンの目途が立たないまま、
もやもやした気持ちと不安感にさいなまれながらも、
忙しさがそれらを払しょくしてくれました。
K沢さんの事務所を後にして数日後の朝、
携帯に電話がかかってきました。
東京都港区にある機械の商社からです。
ウレタンの注入機を輸入しているということで、
以前、問い合わせをしていました。
その時は担当者が今いないので折り返し電話すると言われていたの
もう1週間も過ぎていました。
「松藤さん?」
「はい、松藤ですが。」
「連絡遅くなってすみませんね。」
「いえいえ、折り返しありがとうございます。」
T社のShimさんという方でした。
声は太く、それでも調子ははきはきとしていて
私が何かを話せば「ぽぽーん」という感じで
すぐに返答が帰ってきます。
「僕はねぇ、
工場がある川崎の事務所に来てくれないかな?」
「もちろんです。
住所教えていただけますか?」
「川崎の梶ケ谷なんだけど、わかるかな?」
「えっ!梶ケ谷ですか?
今、私は梶ケ谷に住んでいるんですけど。」
「あっ、それなら僕は今から川崎の事務所へ戻るから
昼過ぎにでも来れるかな?」
「今日ですか?もちろんです。伺います。」
電話を切ると、早速住所から行きかたを調べてみます。
そうすると、
「自転車の方が速そうだ。」
ということで、昼過ぎにスーツに着替えてママチャリで
ShimさんのいるT社の川崎支店へ向かいます。
2キロほどの距離ですが、
谷を一つ越え、山を一つ越え、
ママチャリで20分ほどかかり、
着いた時には汗をびっしょりかいていました。
事務所の入り口は閉められたシャッター扉と
その右側に開き戸がひとつあります。
その開き戸を開けると正面には階段が、
そして左手奥には修理中か組立中なのか機械が雑然と置かれていま
私は階段の下で
「こんにちは~。」
と大きな声をかけます。