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こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。
【アップコン起業秘話】第405号(2024/7/5発行)
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「松藤君、
このままでは、うちでは何もできないんだよね。
先ず、ウレタンのスペックが決まって、
それから機械のスペックを決めなくちゃいけないからねぇ。」
「そうですよね・・・。」
「それが、まだウレタンの目途が何もついていないって言うから、
ちょっと話になんないっていうか、
うちでは今のところ手が出せないって感じなんだよね。」
「そうですよね・・・。」
「他の材料メーカーは当たってみたの?」
「いえ、商社の人から断られたばかりなもんで、
ちょっとショックもありまして、まだなんです。」
「そこの海外のメーカーだけコンタクトとって
日本国内のメーカーはまだ連絡はしていないっていうこと?」
「はい。」
「しょうもないなぁ。」
「すみません。」
「松藤君が謝ったって、それこそしょうもないよ。
困ったもんだよ。」
「はい。困っているんです。」
・
・
・
事務所の中はとても静かで、
女性事務員の作業の音がかすかに聞こえるだけです。
「う~ん、そうだ。」
Shimさんは突然自分の机に戻って、
ソファに座って
「松藤君さぁ。」
「はい。」
「どうせ暇なんだろ?」
「えっ、どういう意味ですか?」
「
その人に相談してみたら、ウレタンのこと。」
「はい、もちろん暇です!」
「そう、じゃあ先方の都合に合わせるっていうからね。」
「はい、お願いします。」
と言って、Shimさんは携帯でどこかへ電話し始めました。
「あっ、もしもしT社のShimですけど、
お世話になります。
あのさぁ、Oさん。」
Shimさんは親しげにOさんと話をしています。
「
ちょっと相談に乗ってやってよ。
いつでもいいって言っているからさぁ。」
(Oさんっていう人はメーカーの人なのか・・・。)
「松藤君、ちょっとこの電話に出てくれない?」
「はい。」
と言って私はShimさんから彼の携帯電話を手に取りました。
「もしもし、松藤といいます。初めまして。」
「あっ、P社のOって言いますけど、
今Shimさんから簡単に話は聞きましたけど、
弊社にお越しいただいてもう一度松藤さんからお話を伺えますか?
「もちろんです。」
「それじゃあ、明後日の水曜日の午後3時でも大丈夫ですか?」
「はい、伺います。」
「住所は・・・・で、
そちらからだと丸ノ内線の○○駅が最寄りの駅になります。」
「ありがとうございます。
それでは明後日に伺わせていただきます。」
私は会話を終えると携帯をShimさんに返しました。
「まあ、ということで、
今うちでできることはP社を紹介できるくらいかな。」
「いえいえ、本当にありがとうございます。」
「それで、P社と話してみて、
もしウレタンが出来そうってことになったら
またボクんところに電話してよ。」
「わかりました。本当にありがとうございます。」
私はShimさんと別れ、
T社の川崎支店からママチャリで梶ケ谷へ帰って行きます。
今度は山を一つ越え、谷を一つ越えての帰り道です。
Shimさんと出会ったこの日から
アップコンの起業への道が、
一歩大きく前進することになりました。