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2024.07.23ニッポン上げろ!

第406号(2024/7/9発行)出会いの一歩・4

※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。
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こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。

【アップコン起業秘話】第405号(2024/7/5発行)出会いの一歩・3 の続きです。
【アップコン起業秘話】まとめはこちら


「松藤君、
このままでは、うちでは何もできないんだよね。
先ず、ウレタンのスペックが決まって、
それから機械のスペックを決めなくちゃいけないからねぇ。」

「そうですよね・・・。」

「それが、まだウレタンの目途が何もついていないって言うから、
ちょっと話になんないっていうか、
うちでは今のところ手が出せないって感じなんだよね。」

「そうですよね・・・。」

「他の材料メーカーは当たってみたの?」

「いえ、商社の人から断られたばかりなもんで、
ちょっとショックもありまして、まだなんです。」

「そこの海外のメーカーだけコンタクトとって
日本国内のメーカーはまだ連絡はしていないっていうこと?」

「はい。」

「しょうもないなぁ。」

「すみません。」

「松藤君が謝ったって、それこそしょうもないよ。
困ったもんだよ。」

「はい。困っているんです。」

事務所の中はとても静かで、
女性事務員の作業の音がかすかに聞こえるだけです。

「う~ん、そうだ。」

Shimさんは突然自分の机に戻って、携帯電話を持ってきました。
ソファに座って

「松藤君さぁ。」

「はい。」

「どうせ暇なんだろ?」

「えっ、どういう意味ですか?」

今からボクが知っているメーカーの営業の人に電話するからさぁ、
その人に相談してみたら、ウレタンのこと。」

「はい、もちろん暇です!」

「そう、じゃあ先方の都合に合わせるっていうからね。」

「はい、お願いします。」

と言って、Shimさんは携帯でどこかへ電話し始めました。

「あっ、もしもしT社のShimですけど、
お世話になります。
あのさぁ、Oさん。」

Shimさんは親しげにOさんと話をしています。

それで松藤さんっていう人がお宅の事務所に行くっていうからさぁ
ちょっと相談に乗ってやってよ。
いつでもいいって言っているからさぁ。」

(Oさんっていう人はメーカーの人なのか・・・。)

「松藤君、ちょっとこの電話に出てくれない?」

「はい。」

と言って私はShimさんから彼の携帯電話を手に取りました。

「もしもし、松藤といいます。初めまして。」

「あっ、P社のOって言いますけど、
今Shimさんから簡単に話は聞きましたけど、
弊社にお越しいただいてもう一度松藤さんからお話を伺えますか?

「もちろんです。」

「それじゃあ、明後日の水曜日の午後3時でも大丈夫ですか?」

「はい、伺います。」

「住所は・・・・で、
そちらからだと丸ノ内線の○○駅が最寄りの駅になります。」

「ありがとうございます。
それでは明後日に伺わせていただきます。」

 

私は会話を終えると携帯をShimさんに返しました。

「まあ、ということで、
今うちでできることはP社を紹介できるくらいかな。」

「いえいえ、本当にありがとうございます。」

「それで、P社と話してみて、
もしウレタンが出来そうってことになったら
またボクんところに電話してよ。」

「わかりました。本当にありがとうございます。」

私はShimさんと別れ、
T社の川崎支店からママチャリで梶ケ谷へ帰って行きます。
今度は山を一つ越え、谷を一つ越えての帰り道です。

 

Shimさんと出会ったこの日から
アップコンの起業への道が、
一歩大きく前進することになりました。

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