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2024.08.16ニッポン上げろ!

第415号(2024/8/09発行)ご縁・5

※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。
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こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。


【アップコン起業秘話】第414号(2024/8/6発行)ご縁・4 の続きです。
【アップコン起業秘話】まとめはこちら

 

SKさんと専務が大会議室に入ってきてから
すでに1時間近く経っています。
私はSKさんに話した内容を順序立てて
専務に説明していきます。
専務も時折質問を返して来たり、
コンクリートが曲がるというところでは驚いたり感心したりと、
ずいぶん興味を持って聞いてくれています。
お客様が目の前で喜んでくれるというところでは

「いいですねぇ。
私たちはメーカーだから、
直接消費者の方たちとは接していないんで
お客様が喜ぶなんて考えたこともなかったですよ。」

と返答してきます。
そして続けて

「で、松藤さん。
その松藤さんが求めているウレタンの製品データとかはあるんですか?」

と質問してきました。

「いえ、データというような
数字で表せるようなのは残念ながら一切ありません。」

横で聞いていたSKさんが

「松藤さんは、前の会社ではウレタンに関しての情報は
何にも教えられてなかったそうなんです。」

とフォローしてくれました。

「はい。私が1番気にしているのは
使っているウレタンがフロンガス発泡なのかどうかということなんですけど
それに関しても
『It’s not your business .』と言われ
正確な情報は何にも持っていません。」

「それも例の“彼”が言ったんですね。」

「はい、そうなんですけど。」

「まあ、フロンガス発泡でないウレタンは製造可能ですけど、
密度とか、発泡倍率とか、発泡時間とか、
それからどれくらいの発泡圧力が必要なのかとか、
何か取っ掛かりがあるといいんですけどね。
結構大変な作業になりそうだなぁ。」

と専務がつぶやきました。
横でSKさんが

「松藤さんは施工を経験しているから、
それらの倍率とか時間とかは感覚でご存知ですよね?」

「はい。本当に自分の経験値だけですけど。」

「発泡圧力は床を上げるんだから、
必要な圧力っていうのも
何か調べればわかりそうじゃないですか。」

「成程ねぇ・・・。」

と言って専務は下を向いて考え込んでしまいました。

数分間の沈黙の後

「松藤さん、もう少しお時間大丈夫ですか?」

と専務が聞いてきました。

「はい、私は全然大丈夫ですけど。」

「それでは私たちはちょっと席を外させてもらいますので
もう少しこの部屋でお待ちください。」

と言ってSKさんと専務は大会議室から出ていきました。
入れ替わりに再び事務の女性が、
今度はホットコーヒーを持ってきてくれました。

そう言えば専務は

「フロンガス発泡でないウレタンは製造可能だって言ってたな。」

と、私は専務の言葉を思い出していました。
私はウレタンに関しての知識はほとんどなく

「本当にフロンガス発泡以外のウレタンなんて作れるのだろうか?

と思いつつ、

「お願いだから作ってほしい。」とも思っていました。

10分ほど経って再び

「コンコンコン。」

とノックの音がして大会議室のドアが開きました。

「すみません、お待たせしました。」

言ってSKさんと専務と、
さらにもう一人の男性が一緒に入室してきました。
私は椅子から立ち上がりその男性と名刺交換をすると
名刺には代表取締役社長と書かれています。

「松藤さん。」

SKさんが言います。

「すみませんが、先程専務に言った話を
もう一回社長に言ってもらえませんか?」

P.S.
昨日(8月8日)午後4時43分頃、宮崎県日向灘で最大震度6弱の地震が発生しました。
被災された方々に心からお見舞い申し上げます。

巨大地震注意が発表されています。
1週間程度は同規模以上の地震に注意ということです。
特に対象となっている地域の方々は、
今できる対策をしっかりと行ってください。

天災は忘れる暇もなくやってくる!

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