※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。
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こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。
【アップコン起業秘話】第419号(2024/8/23発行)
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私も社長の目を見ています。
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しばらく間をおいて
「松藤さん。」
と社長が口を開きます。
「お話ありがとうございます。
ちょっと席を外したいので、
もうしばらくここで待っていてもらえませんか?」
「はい、大丈夫です。」
と私が答えると、
SKさんが
「松藤さん、時間は大丈夫ですか?」
と確認します。
「はい、大丈夫ですよ。」
と私は再び答えると3人は席を立ち大会議室から出ていきました。
入れ替わりに再び事務の女性が、
今度は温かい日本茶を持ってきてくれました。
「ふ~っ。」
私はそのお茶を一口飲んで深呼吸をしました。
P社の大会議室に入って4時間近く経ったと思います。
SKさんに対して最初に話した内容を次は専務に話し、
そしてさらに社長にも話したことになります。
1日に同じ話を連続3回繰り返したことになります。
私は自分自身がおそらく疲れているのだろうと思いながらも、
3人が席を立った後、
どのような返事があるのか不安で緊張状態にいました。
大会議室の窓から見える東京の空は太陽も沈み、
夕方から夜に変わろうとしています。
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長い長い10分が経過しました。
「コンコンコン。」
とノックの音がして大会議室のドアが開きました。
「すみません、お待たせしました。」
社長、専務、SKさんの順で入ってきます。
その後に事務の女性が4人分の温かい日本茶をもって来て、
私の飲み干した湯呑を下げて退出しました。
「松藤さん、お待たせしました。」
社長が口を開きます。そして
「松藤さん、その沈下修正用のノンフロンウレタン樹脂の開発を
うちでやらせてもらえませんでしょうか?」
「ほっ、本当ですか?ありがとうございます!」
私は椅子から立ち上がり深々とお辞儀しました。
3人も立ち上がり、
社長は大テーブルの周りをぐるっと半周して私のところへ来ました
「松藤さん、頭を上げてください。」
と言い、私の手を取って強く握手をしてきました。
「ありがとうございます。」
私も強く握り返し、社長の目をしっかりと見ます。
専務とSKさんが拍手をしています。
「松藤さん、よろしくお願いします。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。
と言って私たちは再び席に戻りました。
私は感激して興奮が収まらない状態でしたが、
社長は冷静で
「松藤さん、私たちが新材料を開発する上で
約束していただきたいことがあります。」
と静かに話し始めました。