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2024.12.20ニッポン上げろ!

第451号(2024/12/13発行)同時並行・5

※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。
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こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。



【アップコン起業秘話】第450号(2024/12/10発行)同時並行・4 の続きです。
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2時間ほど経ったでしょうか。

私はShimさんに必要な機械類やそれに付属する備品・小物等を伝えると
T社の川崎支社を後にしました。
Shimさんの事務所から私の家までは
山を一つ越え、谷を一つ越え、
ママチャリで20分ほどかかります。
汗をびっしょりかいて家へ到着すると、
なぜか充実感に満たされていました。

午前中にP社で研究所の所長と新材料の話をし、
午後はShimさんと機械や備品の話をして、
「これから事業が大きく前進するんだ。」
というのを感じていたのだと思います。


と、携帯電話が鳴り響きます。

OHさんからです。
OHさんとは数年前に知り合い、
今回の沈下修正事業を始めようと決めてから、
真っ先に声をかけさせてもらった方の一人です。
OHさんの会社は建設会社であるため、
多くの情報を持っているだろうということで連絡を取り合っていました。
私は他にも建設会社をはじめ設計事務所などへ、
4月からずっと訪問営業を一人で始めていました。

それは・・・。


前社・前職で経験したことのひとつに、
いくら施工方法が確立されていても、
いくら施工機械が揃っていても、
いくら材料も万全な状態であったとしても、
肝心のお客様、現場がなければ何も動かないということでした。
それどころか、日々、
お金が人件費や事務所経費やその他もろもろで、
本当に逃げて行ってしまいます。
マンガでよくある、
お札に羽が付いて飛んでいく様子が見えるようになってきます。

こんなことを繰り返すわけにはいきません。

今、私が持っているのは
有限会社を設立するために必要な300万円という現金のみです。
1円で株式会社が設立できるという法律が制定されたとはいえ、
将来は資本金1,000万円の株式会社にしようとも思っています。
なぜなら、資本金は会社の信頼度を計る尺度の一つだからです。

私は今回、
材料を準備して、
機械類も揃えて、
事務所も整え、
そしてスタッフも充実させてから
ビジネスをスタートさせようとは思っていませんでした。
まず大事なのは営業だと思っていました。
お客様の確保、施工物件の確保、
すなわち受注する事!
が大事だと思っていました。

なので、P社へ行き材料の話をし、
T社へ行き機械の話をしながらも
同時並行で営業活動をしていました。

その営業活動は
まだ新会社は設立されておらず、
当然事務所の住所も決まらず、
カタログ・サンプルもなく、
あるのは人と会ってただただ私の話を聞いてもらうことでした。
ほとんどの人が私を門前払いしました。
電話でアポを取ろうとしても、
本当に
「一昨日来てよ。」
という態度でした。
私は、そのように言われるのは仕方ないという覚悟で
電話をかけまくり、アポを取っては
会ってくれた人に言葉だけで沈下修正を説明していました。
しかし、数少ない、会ってくれた人たちのほとんども

「そんなのできるの?」

とか

「床が下がるなんて聞いたことないよ。」

とか

「少なくともうちの現場ではそんなことはないなぁ。」

と言って、早くミーティングを終わらせようとしていました。

そんな状況の中、OHさんは・・・。

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