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2020.11.25ニッポン上げろ!

第25号(2020/11/17発行)「ウレタンの耐用年数はどれくらいですか?」

※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。    

 

こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。


質問:   「ウレタンの耐用年数はどれくらいですか?」

よくある質問です。
アップコンの営業マンが全国のお客様から受ける質問No.1かもしれません。
もちろん、耐用年数について聞きたいんだけれど、
聞きそびれているお客様も大勢いらっしゃると思うので、
ほとんどの方が知らないのではないでしょうか。

この質問も正確には
「アップコンが使用しているウレタン樹脂の耐用年数は何年でしょうか?」 ということになります。

以前、ウレタンにも硬質・軟質があり、硬質発泡ウレタン樹脂といっても様々な種類・使い方がありますと
ご説明させていただきました。

 

アップコンのウレタン樹脂は沈下修正用として一般的なウレタン樹脂よりも
高い発泡圧力・圧縮強度のある構造用特殊発泡ウレタン樹脂と呼ばれています。
さて、それではこの質問 「アップコンが使用しているウレタン樹脂の耐用年数は何年でしょうか?」 の回答は?

・ ・ ・ 「わかりません。」

です。

「そんな~無責任な!」
「耐用年数もわからないで良く商売できるよね。」
「10年経って、ウレタンが消えてなくなるってことはないの?」

不満・憤懣やるかたないって感じですよね。

沈下修正の専門家アップコンとしては、
このままではいけない、何とか答えを探さなくては、 ということで動いてみました。
まずは、アップコンのウレタン樹脂を製造しているメーカーへ問い合わせします。

「もともと硬質発泡ウレタンは断熱材として開発されているので
断熱性能の基準はJISで規定されています。
しかし、耐用年数についての基準は設定されていません。」

それでは、別のウレタン製造メーカーへ問い合わせです。

「当社が扱っているウレタンは軟質ポリウレタン樹脂と呼ばれ、
これらは2~3年で劣化するものもあります。
例えばポリウレタン○○%と表示されている衣類は使用・洗濯・乾燥を繰り返すことで 伸縮性において劣化がみられます。
水着やウレタン製のマスクなどですね。 また、スニーカーの靴底が剥がれたりするのも劣化が原因の一つです。
軟質ウレタンフォームはJISでいろいろ規定されていますよ。 でも、耐用年数については規定されていません。」


うーん、困った。
答えはどこに。

・ ・ ・

これかな~?

日本ウレタン工業協会のHPを見てみた。

Q&Aの中に
硬質ウレタンフォームの耐久性は、どの程度ですか?
ありました~!

硬質ポリウレタンフォームの特徴    硬質ウレタンフォームの耐久性は、どの程度ですか?
硬質ウレタンフォームの耐久性は、使用条件によって大きく左右されるので一概に何年とは言えません
硬質ウレタンフォームに直接日光や雨が長時間当たると早く劣化しますが、
断熱材としての通常の施工であればこのようなことはありませんので、長期間に亘って使用することが出来ます。
住宅の断熱、冷凍冷蔵倉庫等に使用されている硬質ウレタンフォームは既に40年を超えてまだ使用されている例もあります。
  -引用―
日本ウレタン工業協会 (最終閲覧日:2020年11月17日)
http://www.urethane-jp.org/


・ ・ ・ 少し参考になったかも。
ウレタンを使用するときには紫外線対策は重要ですね。
でも、耐久性は何年です、とは断言していないです。
結局、誰も知らなかったのです。

だからアップコンでは今のところ 「わかりません。」と答えています。
しかし、沈下修正の専門家アップコンが、
「そんなことでいいんですか~?」 というわけで、
取り敢えず最も原始的な方法、
ウレタン樹脂を土中に埋めて30年後に掘り返してみよう!プロジェクトを 2014年から行っています。

まるでタイムカプセル的な実験です。
実験場は長野県筑北村。 ここの土地を借りて、30年分のウレタン樹脂を埋め、 毎年1年分の樹脂を掘り起こし様々な検査を行っています。
2044年には少なくとも30年経ったウレタンの様々なデータがわかるはずです。  

 

 

その他にもメーカーと共同で、 アップコンのウレタンについて様々な実験を行い、研究開発しています。
ウレタンはまだまだ開発途中の材料です。

こんなウレタン作れないか?とか、 ウレタンをこんなところに利用できないか?とか、
ウレタンについてご興味がありましたらアップコンまでご連絡ください。 

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