ホームニュース一覧第30号(2020/12/4発行)【後編】今度は営業
2020.12.04ニッポン上げろ!

第30号(2020/12/4発行)【後編】今度は営業

※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。

 

こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。


今度は営業【前編】の続きです。

 

営業って何をするんだろう?
沈下修正工事の営業とは?
何から手を付けたらいいのか?

  
などなど。

  
不安いっぱいの私は、No.1セールスマンであるティムの言葉を
一言も聞き逃さないようにしようと
毎日緊張しながら”彼“のオフィスへ通い続けていました。

  
 まず、最初に教わったのが「工法の説明」です。

  
 ● なぜ、地盤沈下するのか。
 ● なぜ、ウレタンを土中に注入したらコンクリート床が上がっていくのか。
 ● ウレタン注入工法の特徴とは。 

  
次に、「見積書の作成」と「契約書の作成」です。

  
 ● 材料使用量の計算の仕方
 ● 施工日数の求め方
 ● 契約書の理解と注意事項

   
そして、「現地調査」についてです。

  
 ● 床レベルを一人で測量する仕方
 ● 施工時の注意事項
 ● お客様へのプレゼン


まだまだ細かいところはたくさんありますが、
これらを約2か月間で集中的にマスターしました。 

  
その中でも私が最も苦手だったのが電話対応です。

電話が鳴ったら一番に出るようにと言われていたのですが、
とても恐怖でした。

 

私は”彼“のオフィスにかかってくる電話すべてに対応していました。
お客様からの電話だけでなく、銀行からだったり、材料メーカーからだったり、  
さらにはスタッフの家族からの電話なども取り次いでいました。
  
電話先の人たちは、まさか日本人が電話に出てくるとは思っていないので
めちゃくちゃ早口のオージーイングリッシュでしゃべりまくってきます。

しばらくして、私が返答すると

 

  
という感じで、いつも一瞬沈黙の時間が流れていました。

私が聞き取れないときは隣のティムが助けてくれていましたが、
ティムが外出しているときはいつも電話がかかってこないようにと祈っていました。

  
私にとっては恐怖の電話対応でしたが、良いこともありました。
電話を取り次ぐので他部署のスタッフの名前をすぐに覚えられたことでした。 

私がみんなの名前を覚えれば、みんなも私の名前を覚え、
上手くコミュニケーションがとれるようになります。
おかげで”彼“のオフィスへ通うのがとても楽しかったです。
(電話以外は) 

  
そんな日常を送っていた4月の初めに

  
「Nobu, 今日は近いよ。セントレナーズの住宅だ。
Nobu, 今日はNobuがお客様にプレゼンしてみよう。
そろそろ一人で営業できるようにならないと。」

  
ティムが言います。

  
「ついにこの時が来ちゃった」というのがその時の正直な気持ちです。
オフィス出発前の私の心臓はドキドキバクバク状態です。 

  
「今日のお客様は有名人だよ。○○の社長の家だ。
家と言っても沈下しているのはテニスコートだけどね。」

「エ~っ、あのテレビコマーシャルで
電話番号を△△って言っている家電量販店の社長の家?」

「そうだ。この仕事をやっているといろんな人に会えるからね!」

「有名人じゃん。」

こんな会話をティムと車内でしながら20分ほど移動すると
○○の社長の邸宅に到着しました。

すっかり出発前の緊張感から、有名人に会える~というワクワク状態へ
気分は単純にチェンジしています。

  
インターフォンで訪問の旨を告げると自動的にゲートが開きます。
そのまま車で邸内に入りゲスト用のパーキングに駐車していると
なんとあの○○の社長ご本人が登場です。 

  
「Hello, Tim」

ティムは初対面ではないようです。

  
「○○さん、今日はアシスタントのNobuが説明します。」

 私は自己紹介をすると
 
「テニスコートのどの辺が沈下しているのですか?」

  
と早速、パーキングに隣接しているハードコートの
テニスコートへ3人で歩いていきました。 

  

  

  

 「Good job, Nobu!」

  
ティムからの報告を聞いた”彼“は満足げに言いました。
そして急かすように、
 
「いつ日本へ行くんだ?日本のオフィスはいつオープンできる?」

 と矢継ぎ早に質問してきたのでした。

カテゴリー