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2021.01.22ニッポン上げろ!

第42号(2021/1/19発行)【前編】阪神・淡路大震災から26年

※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。

 

こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。

1995年1月17日5時46分52秒
マグニチュード7.3の巨大地震が兵庫県南部に発生。
6,437人が亡くなった阪神・淡路大震災から26年が経ちました。

当時、私はオーストラリア・シドニーで暮らしていました。
現地のテレビでもトップニュースで取り上げられ、
私は勤めていた設計事務所へ行くと、
みんなから家族は大丈夫か?と心配されました。

私の身近な人には直接被害を受けた人はいなかったのですが、
私の友人でシドニーへ単身赴任で来ていたゼネコン準大手のAさんの元には、
神戸にお住いのお母様が自宅で家の下敷きになったという一報が入りました。

  
 

Aさんは直ぐ、日本行の飛行機の予約を入れ、
会社へは急きょ一時帰国したいと連絡を入れました。

ところが会社の返事は「NO」。
  
会社の言い分は、シドニー駐在員はAさん一人しかいないため、
(一時的にとはいえ)事務所を離れ日本へ帰国するには
それなりの準備期間をおいて帰国してほしい、とのこと。

Aさんは緊急時なので、とにかくすぐ帰国したい。
状況がわかり次第、またすぐシドニーへ戻るので
許可してほしいと食い下がったそうです。

  
それに対して会社の対応は、
それではAさんの代わりの人を見つけて派遣するので
2~3か月待ってほしいという返事。

    
普段温厚なAさんも、これには“ブチ切れた”と私に説明してくれました。

  

その後、Aさんはどうしたのかというと
会社に「No」と言われた直後に、
最初に予約が取れていた日本行のチケットはキャンセル。
そして、数時間会社と電話で交渉を続けた後、
これでは帰国することができなくなる、母親の状態が心配だ、ということで
再度、日本行のチケットを取り直そうとしました。

ところがこの数時間の差で日本行のチケットは
JALもANAもカンタスも直行便は完売。

  
多くの日本人が身近な人の安否を確認すために
急きょ日本へ帰国する行動をとったのでした。

  

 

Aさんは最初に取れていたチケットをキャンセルしたことを後悔しつつも行動を続けます。
直行便が早いか、シンガポールやバンコクなどの経由便が早いか、旅行会社に問合せします。

  
結局、帰国できたのは地震から7日後。

  

 

 
そしてAさんは2度とシドニーへ戻ってくることはありませんでした。

 


鉄人28号モニュメント(兵庫県神戸市・JR新長田駅)

神戸出身の漫画家で新長田にゆかりの深い
横山光輝さんの作品の魅力でまちを盛り上げようと
震災復興と地域活性化のシンボルとしての期待を託して作られたものです。

 

 

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