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2021.11.16ニッポン上げろ!

第127号(2021/11/12発行)続・福岡事務所

※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。




こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。  

第122号(2021/10/26発行)福岡事務所の続きです。

今までのまとめはこちら。


「だったらオフィスに住めばいいじゃないか。」




”彼“は説明します。  


「Nobuの住む部屋の一部屋にオフィス機能を持たせておけば良いということだ。
2ベッドルームならそのうちの一部屋にデスクや棚、そして電話やファクス、コピー機をそろえれば
当分は仕事に差しさわりはないだろう。」  


「でもお客さまが来られた時は困りますよね。」  


「客なんか来ないだろう。
我々の仕事は客先へ行ってするもんだ。そうだろう?」  


確かに、シドニーの“彼”の事務所で働いていた時には来客はゼロではなかったけれど
ほとんどなかったことを思い出しました。
  

「最初の仕事は営業だ。Nobuは客のところへ出かけるだけだ。
そして帰ってきたら自分一人で事務仕事をするだけだ。
その時に事務所へ帰ってきて仕事をした後、また自分の住むアパートへ帰るのなんてばかばかしいだろう。」  


「そうですか?
やっぱり仕事とプライベートはちゃんと分けた方がいいと思いますけど。」  


「通勤時間はゼロ。通勤費もゼロ。いいことばっかりだ。」  


「いや、住むのは私ですからね。
私が納得できなければ事務所に住むなんてできないんじゃないんですか?」  


「Nobu,今から半年後、1年後、2年後と先のことを考えてみろ。
状況はどう変化するか、想像できるか?」

  
「いえ、まだこれから事務所を構えようとしているのに
半年後や1年後なんかは何も考えられないですよ。」  


「Nobu,お前は何をしに日本へ来ているんだ。
俺のビジネスを日本で展開するために来ているんだろう?
俺は日本へ投資しているんだ。投資にはお金がかかる。そしてタイムリミットもあるんだ。  
わかるか?」
  

「お金がかかっているのは分かりますけど・・・。
それではタイムリミットって何のことですか?」  


「俺のお金の回収のタイムリミットだ。3年がタイムリミットだ。」  


「今から3年後ということですか?」  


「違う。もう時計の針は回っているぞ。
Nobuが俺の会社に来た時から3年後だ。」  


「ということは2003年までに、
単年度黒字にするということですか?」  


「そうじゃない。単年度黒字はもっと早く達成しなくちゃならない。
回収とは2003年までにかかった経費を全部回収し、それ以降は全部純粋に利益にするということだ。」  


「そんなこと言ったって、まだ施工するための機材だってないじゃないですか。」  


「仕事も取ってきていないのに施工機材なんかいらないだろう。」  


「いいえ。仕事が取れても機材がなかったら仕事できないじゃないですか。」  


鶏と卵のような話になってきました。
  

「機材を作って日本へ送り、そして仕事がなかったとしたら、
Nobuはそのコストの責任を取れるのか?」  


「・・・。」
  

「俺はマーケットリサーチをしてフィージビリティスタディの結果がゼロと出た時に
良し、チャンスだ!と思った。  
でも日本は俺の知らない国だ。  
何が起こるかわからない。だから投資をする時もタイミングを見ながらやっているんだ。」  


「さっきも言いましたけど、
仕事が取れても機材がなかったらすぐキャンセルされちゃいますよ。」

  
「大丈夫だ。最初に仕事が取れてキャンセルされたとしても仕事がある、
仕事が取れるとわかった時点でリスクが減る。
そうしたら最初の仕事なんてキャンセルされたってかまわない。
次が見つかるということだ。」
  

「いやいや、日本では信用がすごく大事なんですよ!
受注しておいてこちらからキャンセルなんかしてしまったら信用ゼロ、
うわさが広まって今後一切受注できなくなってしまいます。
それでもいいんですか?」  


「Nobu、お前は何で福岡に事務所を構えようと俺に言った?
九州で失敗したって東京では誰も知らない。
だからテストするには最適な場所だと俺に説明しただろう。
俺はそのアイデアは結構気に入っているぞ。それこそリスクヘッジだ。」

  
「確かにそう言いましたけど。」  


「機材のことは心配するな。
Nobuがいつまでに機材を日本へもってきてくれと言ったらその通りにしてやる。
俺はNobuの信用を潰すようなことはしないから。」  


「本当ですか?」  
  

「NO WORRIES!」

・・・続きます。

 

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