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2022.07.12ニッポン上げろ!

第196号(2022/7/8発行)採用活動・その5

※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。




こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。  

 今回は【アップコン起業秘話】第195号(2022/7/5発行)採用活動・その4の続きです。
【アップコン起業”/archive/4765/秘話】まとめはこちら


「プルルルル。」

 


DIから電話です。 

「松藤さん、昨日の話だけど。」
と続けて
「今朝、会社に話をしたら、辞めてもいいって。」  

「ええっ!」  

「まだ辞めると決めたわけじゃないけれど、
試用期間中だし、やりたいことがあれば別に構わないって言われたので。」  

「本当ですかっ!」  

「まだ辞めると決めたわけじゃないですよ。」  

「そうですけど、せっかく良い会社に入ったじゃないですか。
私は絶対無理だともうあきらめていましたけど。」  

「もう少しこれからの展開とか、
いろいろ話を聞かせてもらって考えようかなと思っています。
それと給与を含めた待遇とかも。
もし働くとしたら福岡へ住むことになりますよね?」  

「そうですね。福岡に住んでもらわないと
施工の度に出張ってことじゃ経費が余計に掛かっちゃいますからね。」  

「そうでしょうね。だとすると、引っ越し代とか住宅手当とか出るんでしょう?」  

「いやー、ちょっと、まだ具体的には考えてなかったです。」  

「それでは、その辺をもう少し具体的に決めてください。
あと、給与は最低でも今以上じゃないと、辞める意味がないですからね。」  

「ちなみに今はいくら位もらっているのか教えてもらってもいいですか?」  

「月○○万円の年〇〇〇万円です。ボーナス、残業代は別ですよ。」  

「そうですか。シドニーの”彼“とも相談しなくてはいけないし、
1週間くらい返事を待ってもらっていいですか?」  

「わかりました。1週間ですね。
私も会社に辞めるかどうかはっきり言わないといけないので
来週の月曜日にまたこちらから電話します。」  

・  

・  

・  

その日の夜、私は“彼”にFAXを送りました。

DIのような人はなかなか見つからないこと。
DIが希望する給与や待遇について。

そしてこれらを来週の月曜日に返事しなくてはならないということも。  

翌火曜日。  
“彼”からの電話です。
“彼”の良くない点は感情が入ると一方的にまくしたてることです。
今日の“彼”は特にご立腹です。
なぜならDIは一言で言うと「高い」ということです。  

DIが希望する給与や待遇はとんでもないと言っています。  

私はオーストラリアと日本の物価の違いや、
ビジネスイングリッシュを使える人の希少性や、
引っ越し代等を負担すれば東京から福岡へ来てくれることとか、
などなど、何度も繰り返して説明しました。

しかし、今日の”彼“は全く聞く耳を持ちません。  

それどころか、矛先は私の方に向かってきて、
DIの言っていることは全部私が作った話じゃないのか、
などと疑うような口振りにさえなってきました。  

このままエスカレートして例の”彼“の猜疑心が沸き起こってきては大変です。  

私は  
「わかりました。もっと良い条件の人を探してみます。」  
と言って電話を切りました。  

「ふ~っ。また振り出しに戻ってしまった。」  
私はため息をついて、
また難問が降りかかってきたと思いました。
”彼“の条件に合うような人なんて見つかるのだろうか。 

このまま何も行動をしないでいるとあっという間に次の月曜日は来てしまいます。  
DIには何といったらよいのだろうか?  
せっかくこちらの方に気持ちが向いてくれているのにも関わらず。  

一日一日と月曜日が近づいてきます。
そしてDIと電話した月曜日からちょうど1週間たった日の朝。  


「プルルルル。」





P.S. 
会社を経営していく上で最も難しいことは何でしょうか?
私は「人を採用すること」ではないかといつも思います。

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