※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。
こんにちは! コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。 今回は【アップコン起業秘話】第196号(2022/7/8発行)採用活動・その5の続きです。 【アップコン起業秘話】まとめはこちら |
「プルルルル。」
「Nobu。」 ”彼“からの電話でした。 「Nobu、良い人は見つかったかい?」 (何言っているんだ! そんな簡単に働いてくれる人なんか見つかるわけなんかないだろう。) ”彼“の一声で朝っぱらから腹立たしい気持ちになってしまいました。 「No、人を採用するのは大変ですよ。 ようやく良い人なんじゃないかなって報告しても 給料が高すぎるって言ってダメって言ったばかりじゃないですか。」 私はちょっと怒りを込めて返答しました。 「Nobu、DIには話をしたのか?」 「まだですよ。向こうから連絡してくるので。 多分今日の昼休みの時間に電話してくると思いますけど。」 「そうか。」 「DIはすごく乗り気になってくれているのに 何て言って断ったら良いのか今でも悩んでいるんです。」 「そうか。」 「給料が高いからとはなかなか言いにくいんですよ。 日本ではそれほど特別な金額でもないし。」 「そうか。」 「そうか、そうかって、今日は何の電話なんですか?」 私はまだ少し腹を立てていました。 ・ ・ ・ えっ? 何この間は? 「Hello~、聞こえてますか~。」 私が問いかけると 「Sorry, Nobu. Just thinking.」 と言って“彼”は、 「Nobu, DIを採用しよう。」 「ええっ! 本当ですか?」 「そうだ。採用だ。」 「それはうれしいけれど、何で気が変わったんですか?」 「この前のNobuの電話では Nobuが何か企んでいるんじゃないかと思って聞いていたよ。」 (ほら、やっぱり疑っていたんじゃないか。) 「給料含めて引っ越し代とか、 もろもろの条件が高すぎると本当に思ったんだよ。」 「日本だとそれぐらいはかかるんですけどね。」 「それで、その後、周りの友人に聞いたら、みんな、 『いいじゃないか、そんな人はなかなか見つからないぞ。』って言うんだよ。」 「でしょ~。」 「そうやって今度はその金額は高くないんだって思ったら DIはなかなかよさそうな人じゃないかって思うようになった。」 「でしょ~。」 「それでもしNobuがDIに断りの電話を入れていたら それはとんでもないことだと思って今朝一番で電話したんだ。」 (何それ、勝手に人を振り回しておいて) 最初の頃の腹立たしい気持ちはなぜか全く消え去っていました。 「それじゃあ、DIにOKって返事していいんですね?」 「もちろん、もちろん。この電話の後にすぐDIへ電話してくれ。」 「いえいえ、電話はDIが昼休みになったらすると言っているので それまでは待っています。」 「かかってこなかったらどうする?」 「大丈夫ですよ。彼はちゃんと約束を守る人ですから。」 「そうか、それではNobuに任せたからいい返事を聞かせてくれよ。」 「この1週間でDIの気持ちが変わってなければ話を先に進めておきます。」 「頼んだぞ。」 と言って電話はプツンと切れました。 (この1週間で気持ちが変わったのは”彼“の方じゃないか) いつものように”彼“は言いたいことだけ言って、先に電話を切りました。 まあ、私はもうこのやり取りに慣れてしまっているので大丈夫なのですが、 初めての人からするとなんて失礼な人なんだと思われることでしょう。 昼過ぎにDIから電話がかかってきました。 私たちは翌週にもう一度会う約束をし、 そしてDIは6月初めから福岡で一緒に働くことになりました。 |
P.S.
会社を経営していく上で最も難しいことは何でしょうか?
私は「人を採用すること」ではないかといつも思います。