※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。
こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。
今回は【アップコン起業秘話】第234号(2022/11/18発行)初めての施工・2の続きです。
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ボゴボゴボゴボゴッ!
「S*T*O*P*!!!」
ジョンが大きな声でSTOP!と叫びました。
周りにいるKZ、DI、N部長はみんなビクッとして緊張しています。
「ジョン、そんなに大きな声で言わなくてもいいよ。」
「そうか。わかったよ、Nobu。」
「みんなびっくりしているよ。」
「Nobu、もう少し短く切って。」
「OK!」
と私はジョンとやり取りしながら注入を続けています。
DIが心配そうに聞いてきます。
「松藤さん、大丈夫?」
「大丈夫ですよ。この注入が終わったら説明しますね。」
と私は言い、さらに注入を続けていきます。
段差が50ミリから30ミリまで小さくなったところで注入を一旦停止します。
「さっきボコボコッてすごい音がしたでしょ?」
「ええ、何ですか、あれは?」
「ウレタンが発泡して段差のある隙間から外へ漏れ出ようとしてきたんですよ。」
「失敗じゃないんですね?」
「全然。コンクリートの下では常にウレタンが発泡しているんだけど
音までは聞こえないんですよ。
でも、ああやって時々段差があるところではコンクリートの隙間があって
そこからウレタンが漏れてくることがあるんです。
その時にああいうボコボコッていう音が聞こえるんですね。」
「そうですか。
ジョンが大きな声で叫んでいるんで
緊急事態なのかと思ってしまいました。」
「ジョンも頑張りすぎて声が大きくなってしまったのかな?」
とみんなに説明しました。
KZがジョンの指示で次の削孔を始めます。
私はN部長に
「N部長、段差の所も引っかかりもなく順調に上がっていきそうなので
午前中でここの段差修正を終わらせます。」
「そうですか。少し安心しました。
でも本当に床が上がるんですね。びっくりです。」
「昼休憩を取ったら、午後からもう一度室内の沈下修正をして仕上げていきます。
3時か4時頃には終わると思います。」
「わかりました。
それでは私は事務所にいますから何かあったら声をかけてください。」
N部長が現場から去った後、
私たちは黙々と手際よく施工を続けていきます。
午前中の施工は5ミリほど段差を残して終了。
そして、私たちは昼食後も流れ良くリズミカルに施工を続けていきます。
私にとっては久しぶりの注入作業であったため、
初めは緊張していたものの、
シドニー時代の感覚を取り戻してだんだん楽しくなってきました。
これからどんどん受注して、たくさん注入していけば
会社もますます大きくしていくことができる。
そんなことを昼休憩にみんなで話しながら午後の施工を始めます。
床の段差を修正したことによって、
室内側の床に新たな傾斜ができたため、
そこを平らに仕上げていく作業です。
午後も変わらず、ジョンが指示したところをKZが削孔、
私が注入、DIが集塵機で掃除をしていきます。
KZもDIも初めての施工なのにテキパキと動いています。
午後3時には計画値まで床レベルが修正されました。
DIがN部長を呼びに行きます。
「すっかり、フラットになりましたね。」
「はい。段差も解消されましたし、
床レベルは計画値に入っています。」
「ご苦労様です。」
「それでは今から片づけを始めますので完了しましたらまたご連絡します。」
「わかりました。事務所にいますからまた声をかけてください。」
小一時間ほどかけて私たちは清掃と片づけを行い、
N部長にあいさつをし、現場から撤収しました。
初めての施工は無事成功!
会社設立から1年超かかってやっと第1号の施工を完工し終えました。
そして、第2号の施工はうれしいことにその4日後に始まります。