※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。
こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。
今回は【アップコン起業秘話】第237号(2022/11/29発行)初めてのクレーム?・1の続きです。
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宮崎市郊外の住宅が今回の施工現場です。
台風の影響か、雨はどんどん強くなってきています。
風も吹いてきました。
元請けのN工務店の社長と私だけがあいさつのため室内に入ります。
お施主様は高齢の女性。
お子様たちは独立してこの家に一人で生活されていると伺いました。
で、沈下しているというところはどこかというと、
平屋建てのほぼ長方形プランの一角が折れるように下がっていました。
そこはこのご婦人の寝室でもあり、
ベッドが置いてあるところです。
さらに、都合が悪いことに下がっている方に
枕を置いて寝ているということでした。
「頭に血が上っちゃうんじゃないですか?」
と私が少し冗談交じりで言ってみたら
「こっちの方が足が楽になるから。」
ということでした。
KZが入ってきて私と一緒に室内の床レベルの測量を始めます。
すべての部屋を測量してみても、
やはり沈下しているのはこの寝室だけでした。
それも家の角から3メートルくらいの所から
カックンと折れるように傾いています。
最大50ミリ下がっています。
3メートルで50ミリの沈下ということは17/1000という勾配になります。
これは気分が悪くなるなど健康に影響が出るレベルです。
到着から小一時間経って私たちは沈下修正の作業に入りました。
KZも雨の降る外へ戻っていきます。
私は一人室内で床レベルの監視です。
(みんなには申し訳ないけどちょっとラッキーです。)
N工務店の社長は居間でご婦人とお茶を飲みながら談笑中です。
外は雨が強いので3人ともカッパを着ての作業です。
風もますます強くなってきているため
傘をさしていられるようなレベルではありません。
家の外から塩ビパイプを斜めに通して
基礎下の地盤へウレタンを注入します。
数分間注入を続けます。
と、
ボゴボゴボゴボゴッ!
「S*T*O*P*!!!」
ジョンが大きな声でSTOP!と叫びました。
ジョンのオージーイングリッシュも雨音で半分消されてしまいます。
地面には10リッターバケツ3杯分くらいの
ウレタンの大きな塊が現われてきました。
それをDZがスコップで取り除いてビニールへ入れていきます。
ジョンがKZに次の注入位置を指示します。
今度は違う角度から再び塩ビパイプを使って注入します。
ボゴボゴボゴボゴッ!
また巨大なキノコのようなウレタンの塊の出現です。
この作業を何回か繰り返していると
バンッ!
突然、ものすごい音が。