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こんにちは!
コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。
【アップコン起業秘話】第269号(2023/3/21発行)
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1月後半。
真夏のシドニーから真冬の日本への移動は体に厳しいです。
福岡は九州だから暖かいんじゃないの?
って誤解されやすいのですが、
玄界灘に面した福岡の冬の寒さは身に堪えます。
早速私は福岡の事務所でKZとDIへ
シドニーでのミーティングの報告をしました。
良かったこと、悪かったこと、今後のことなど
ノートに書きこんできたことを二人へ報告します。
また、私が留守にしている間に起こったことについても
彼らから報告を受けました。
が、その報告は
「何も変わっていません。」
というものでした。
「えっ?この間に新しい受注とかなかったの?」
と私が聞くと
「みんな、冬はあんまり動かないんですよ。」
とDIが寝ぼけたような返答をします。
「えっ?何言ってるんだ。営業やってなかったの?」
「いや、そんなことはないですよ。
事務所にはちゃんと来ていましたよ。」
「いやいや、
お客様にアポ取ってプレゼンしに行かなければだめじゃないですか
「
「エ~っ、もう1月も後半だし、
私がシドニー行っている間に本当に営業してなかったんですか?」
「だからその間事務所でいろいろ書類の整理をしたり
KZとこれからどうやっていこうかとか打ち合わせをしていたんで
「KZ、それはどういう意味?」
「いえ、私は機材の整理とかやっていたので
そんなに事務所には来ていませんでした。」
「DI。
どういうことですか?」
「打ち合わせっていうよりも二人の考えなんですけどね。」
「何ですか、それは。」
「シドニーでいろいろ“彼”と
これからの計画を立ててきたとは思うんですけど、
そもそもこのビジネスが本当に成功するのかって疑問に感じている
「何言っているんだ。
ようやく、単年度黒字が見えてきて、
「でも、
「・・・・・。」
「KZは何も言ってないじゃないか。」
「いえ、あの、私はDIとはちょっと違うんですけど
この会社の将来についてはもう一回よく説明してほしいなと思って
「もちろん、OKです。
説明しますよ。でっ、どんなところから説明しましょうか?」
「KZも私も今になってよく考えてみたら
この会社についてわからないことばかりなんですよ。
だから将来が見えないというよりも、今が不安っていう方が正確かもしれません。」
「なるほど!だったら、私も私が知っている限りのことは何でも答えるから
ひとつずつやっていこうか。」
「いえ、
「DI、どうしたんだ。KZもそうなのか?」
「
するとDIが
「今日はもういいじゃないですか。
もう遅くなってきたし、私は帰りますよ。明日事務所に来ますから続きを話しましょう。」
と言ってカバンを持ち外へ向かい始めました。
KZも
「そうですね、このままだとちょっと長くなりそうだし、
明日もう一回みんなで話し合った方がいいかもしれませんね。お疲れ様でした。」
と言い、事務所の扉を開け外へ出ていきました。
・
・
・
バタン。
扉が閉まります。
事務所には私ひとりだけになりました。
「どうしたんだ?」
「えっ、一体何があったんだ?」
「何か気に障るような言い方をしたか?」
「全然わかんない。」
10日ぶりにあった二人が別人になってしまったように感じます。
「どうしたんだ。KZもDIも。」
しばらく忘れていた動悸が急に起き始めました。
ぜーっ、ぜーっ。
息が切れ苦しくなってきます。
冷や汗が出て、それでも体は震えています。
ブルブルブルブル。
横になり、身をかがめて震えています。
ブルブルブルブル。
ブルブルブルブル。